Provarの最新の製品アップデートはこちら:Spring'25 Release 1 (外部サイトに接続します)

ADOC x Provar

【第2回】統合テストと回帰テストの実現 (前編)

前回は、Salesforce 統合環境におけるエンドツーエンド (E2E) テストの自動化というテーマにフォーカスして解説しました。包括的なテストを通じて影響し合うシステムの問題を早期に検出して対処することで、障害やダウンタイムのリスクが軽減され、ビジネスの継続性と運用への影響が最小限に抑えることができます。

第二回目の前後半では、ProvarがSalesforceシステムの統合テストと回帰テストをサポートすることで、エンドツーエンドのテスト戦略を強化する方法とそのメリット紹介します。

統合テストの課題と解決の必要性

統合テストは、個別に開発されたモジュールやコンポーネントが互いに適切に連携し、全体として期待通りに機能するかを検証するテストです。個々のモジュールやユニットに重点を置く単体テストとは異なり、統合テストでは、システムが正しく機能することを確認するために、さまざまなパーツがどのように連携するかを検証します。統合テストはソフトウェア品質を担保する要であり、さまざまなソフトウェアモジュールが互いに通信し合うことを想定し、即座に問題を見つけて修正することが求められます。

しっかりとしたテスト計画をベースに統合テストが実施されれば、ソフトウェアの強度が維持され、統合の過程や実際の使用時にバグによる問題発生を防ぐことができます。これは、Salesforceに代表されるプラットフォームや関連アプリケーションの優れたパフォーマンスを発揮する、信頼性が高く安定したソフトウェアシステムを実現するための鍵です。

統合テストの役割とシフトライト

統合テストは、ソフトウェアのさまざまなコンポーネントをつなぎ合わせてシームレスな適合を保証する、アーキテクチャ上の接着剤のように機能します。その目的は、これらの組み合わせた要素が調和して機能することを保証し、相互作用から生じる問題を特定して修正することです。

個々のコンポーネントを個別に精査する単体テストやソフトウェアシステム全体を評価するシステムテストとは異なり、統合テストは異なるモジュール間の統合ポイントに重点を置いています。統合テストは、ソフトウェアのさまざまな部分が対話するときに問題や矛盾を解決するソフトウェアの仲介役を果たすものです。

ソフトウェア開発において、統合テストはさまざまなコンポーネント間の相乗効果を検査する重要なチェックポイントです。このフェーズは、ソフトウェアのリリース後に、実際の運用状況から得られるデータやユーザーフィードバックを活用して、継続的に品質を向上させる「シフトライト」アプローチを検討、実装を進めるうえでさらに重要になります。私たちの考える統合テストのシフトライトでは、従来の初期段階を超えて評価を拡張し、テストおよび展開フェーズでの問題検出に重点を置きます。例えば通信障害、データフローの問題、およびインターフェイスの不一致に関連する課題に速やかに対処するなど、シフトライトの枠組みの中の統合テストはソフトウェアの整合性を維持する上で役立ちます。

堅牢で安定した統合テスト戦略とシフトライトの考え方を組み合わせることは、統合フェーズ中や実際のシナリオで発生する可能性のあるバグを積極的に防止するために不可欠です。このアプローチにより、ソフトウェアの信頼性、安定性、および高パフォーマンスが大幅に向上します。

統合テストの実施方法

統合テストにはさまざまな手法があります。トップダウン型の統合テストは、ソフトウェアアーキテクチャの最上位レベルから開始し、下位レベルのモジュールを徐々に統合します。対照的に、ボトムアップ型の統合テストは下位レベルから開始し、上位レベルのモジュールを徐々に統合します。そして差分型の統合テストは段階的なアプローチを採用し、小さなシステムユニットを段階的に組み合わせてテストを実行します。

一方、ビッグバン統合テストアプローチは、すべてのコンポーネントを同時に結合してテストする包括的な検証方法です。いずれもプロジェクトに適した統合テストの各種アプローチを選択することは、ソフトウェアの範囲や要件、複雑さによって異なります。

体系的または段階的な統合を選択するか、全体的な評価を選択するかにかかわらず、目標は同じであり、組み合わせたコンポーネントがシームレスに調和し、ソフトウェアの信頼性、安定性、パフォーマンスの強化などを実現することです。諸条件を加味し、適切な統合テスト手法を選択することは、ソフトウェアプロジェクトの成功につながります。

統合テストの利点

最適化された統合テストは、ソフトウェア開発に独自の利点をもたらします。以下に概要を示します。

システムレベルの問題の早期検出

統合テストは、ソフトウェアの早期警告システムと考えてください。さまざまなコンポーネントの相互作用をチェックすることで、潜在的なシステムレベルの問題を見つけ出し、開発段階やリリース段階の後半で深刻な問題になる前に問題を捕捉します。

コンポーネント間のスムーズな相互作用の確保

統合テストはソフトウェアコンポーネントの仲介役であると述べました。統合テストは、これらのモジュールが接続する場所に焦点を当て、競合や不具合が生じる瞬間なしにモジュール同士が連携を図ることで、スムーズなインタラクション (相互作用) を実現します。これは、ソフトウェアの機能とパフォーマンスを確実なものにするための鍵となります。

事前に統合失敗のリスクを軽減

統合テストは、ソフトウェアのリリース前に深刻な危機に陥る可能性を大幅に減らします。テスト中に通信の途絶やデータフローの中断などの課題に取り組むことで、安定して信頼性の高いソフトウェアシステムが実現します。

ソフトウェア全体の信頼性と安定性の向上

適切な統合テストは、ソフトウェアに大きな力をもたらします。全体的な信頼性と安定性を高め、統合作業または実際の動作中に発生する可能性のあるバグから保護します。統合テストを適切に活用すれば、ソフトウェアは優れたパフォーマンスを発揮し、常にユーザーの期待に応え、時にそれを上回ることができます。

統合テストのプロセス

統合テストの過程は、ソフトウェア開発からビジネス現場の大きなパフォーマンスを発揮するための重要なプロセスといえます。以下ではProvarの適用を念頭に、開始するための手順を簡潔にまとめています。

ステップ1:網羅的なテストケースの作成

まず、テストスクリプトの作成から着手します。さまざまなソフトウェアコンポーネント間でテストする特定の相互作用を定義します。シナリオと結果を詳細に記述し、統合プロセスのロードマップを作成します。このステップにより、テスト作業が明確に定義され、ソフトウェアの意図された機能と整合していることが保証されます。

ステップ2:適切なテスト環境を整える

次は、テスト環境を作成します。実際の状況を反映する制御された領域を構成します。運用環境の複雑さを複製し、統合テスト環境の信頼性が高く適切であることを確認します。データベースのセットアップからユーザーシナリオのシミュレーションまで、シームレスな統合エクスペリエンスのステージが設定されていることを確認し、チームが統合テストの強固な基盤を確立することも重要です。このようなProvarで構築可能なテスト環境は、高い復元力 (レジリエンス) と適応性を備えており、さまざまなブラウザやデバイスで同時にテストを実行できます。例えばProvar Grid製品は動的なグリッドアーキテクチャにより、テストを迅速に展開して実行し、テストスクリプトのコマンドとイベントを実行環境に直接配置することが可能です。テストの効率を高め、さまざまなプラットフォーム間での潜在的な統合の課題の検出を効率化します。

ステップ3:適切なツールを準備する

最後のステップでは統合テストツールの調査・選定を行い、適切なツールを使って統合テストの自動化を開始する必要があります。Provarの基本機能である

Provar Automationは、統合テストツールの一つとして評価されており、APIテスト、MuleSoft (APIの開発から運用・監視までに必要な機能を備えたクラウドプラットフォーム) の統合、電子メールのテスト、包括的なエンドツーエンドのテストシナリオの作成など、さまざまな領域でその能力を発揮します。

APIテストに関しては、Provar Automationの直感的なローコードインターフェイスと堅牢な機能により、さまざまなソフトウェアコンポーネント間のシームレスな通信と機能性を保証するための理想的な選択肢となります。MuleSoft統合に特化したサポートにより、開発・QAチームは複雑な統合アーキテクチャ内での接続性とデータフローを効率的に検証できます。また、電子メールテストにも最適で、アプリケーション内での電子メール機能の統合を検証するための合理的なアプローチを提供します。

Provar Automationの汎用性はエンドツーエンドのテストで発揮され、ソフトウェアシステム内のさまざまな要素の連携を評価するための統合プラットフォームを提供します。また適応性と効率性を備えた統合テストの強力なツールとしても、さまざまなアプリケーションやシナリオにわたって包括的かつ効果的な統合テストの実行を容易にします。

これらの手順を確実に実行することで、統合テストの自動化に取り組むだけでなく、優れたソフトウェア品質を実現できます。 (後編に続く)

Salesforce Experience Cloudの制御など、回帰テストの自動化を強化

Salesforce Spring’25に対応する自動テストツール『Provar』の最新版を発表

Salesforceに特化した業界唯一の自動テストツール『Provar (プロバー)』の国内総代理店である株式会社アドックインターナショナル (本社:東京都立川市、代表取締役:小林 常治/以下ADOC) は、マーケティング・CRM・SFAおよび顧客サービスなどの領域で国内トップシェアを誇るSalesforceの最新メジャーバージョンアップとなるSalesforce Spring’25 リリースに対応した、Provarの最新版「Provar Spring’25 R1」の提供を開始します。

■Provar製品ポータルサイトのURL:https://provar-adoc.com/

最新版では、Provarの高い優位性であるテスト対象要素に対する独自のロケーティング機能「NitroX」を強化しています。これにより近年、日本国内でも利用が進んでいる、Salesforce標準機能として提供するテンプレートを用いて容易かつスピーディーにWebサイトを構築可能な「Salesforce Experience Cloud」において、従来のテストツールでは困難とされた高度な自動制御が可能となりました。

Salesforceのバージョンアップと回帰テスト

Salesforceは年3回予定されるメジャーバージョンアップのタイミングにおいて、UI/UX、フレームワーク、およびAPI等の更新に対応する複雑な回帰テストのためにProvarを採用しています。こうしてProvarはSalesforceの品質向上に深く関わるとともに、最新リリースにも速やかに追随、対応しています。

回帰テスト (リグレッションテスト) とは、新しい機能のリリースや既存機能の改善時などに実施するテストであり、Salesforceの継続的なバージョンアップに際しては、追加機能や更新が既存システムに悪影響を与えないために、信頼性と経済性の高い回帰テストが必須です。ProvarはSalesforce向けテスト自動化ツールとして、Salesforceのカスタマイズ等に伴う検証プロセスのさまざまな課題を克服し、高度な自動化によって高品質なアプリケーションの早期リリースを可能にします。

「Provar Spring‘25 R1」の強化ポイント・機能

Salesforce Spring‘25における変更に伴い、Provar Spring’25 R1は作成済みProvar自動化スクリプトの動作に影響の出る箇所を修正し、テスト自動化スクリプトが従来通りに問題なく実行できることを保証します。

各製品機能の主な強化ポイント

【Provar Automation】
(1) Provarの高性能の独自ロケータ「NitroX」の機能強化
 ● Experience Cloudのサポート強化・・・ページ要素制御にNitoroXを利用することでノーコードでのマッピングが可能に。この機能強化により、Experience Cloudのテストケース作成とメンテナンスの生産性が向上する
 ● PageMappingsを使用したLightningデータテーブルのマッピング強化 ・・・Lightningデータテーブル内のコンポーネントのシームレスな編集、検索、正誤判断が可能になり、テストカバレッジの向上と使いやすさが保証される
 ● フィールドマッピングとインタラクションの強化のためのUIの更新

NitroX機能アップデート画面のサンプル

(2) その他機能強化
 ● ToolingオブジェクトのためのSOQLクエリー・ステップの拡張/強化
 ● Provarエディタにおけるピックリスト/マルチピックリストのラベルサポート強化
 ● HTMLとJUnitを統合したANT実行レポート
 ● テスト実行中止コマンドの実装、リアルタイムでのテスト実行結果出力機能の実装

【Provar Manager】
(1) 「User Experience Hub」機能により、ユーザ体験をテストへフィードバックするため下記のUIを実装
 ● User Journeys and Journey Maps ・・・ プロダクトを操作する際の処理ステップを記述するビジュアル・ツール
 ● UX Pain Points ・・・ 特定タスクで直面する課題を記録し、不具合検知する
 ● UX Opportunities ・・・ ユーザーエクスペリエンスを向上させるためのアイデアを記録

(2) テスト管理ツール「TestRail」との連携強化により、TestRailからテストプロジェクト情報をインポート

(3) メタデータトラッキングにおけるサポート範囲拡大

(4) その他機能強化
 ● PasswordフィールドでのAPIトークンサポート開始
 ● API Requestタイプに対するTest Plan Scheduleパラメータを追加

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【第1回】ProvarによるE2Eテストのススメ

品質を確保する上で、アプリケーションのテストは最も重要です。テストには、一般にユニット (単体) テスト、統合 (結合) テスト、エンドツーエンドテスト (E2E) や受入テストなど、さまざまな種類があります。中でもE2Eテストはフロントエンドテストにおいて最終段階で行われるテストです。

今回は、Salesforce統合環境におけるE2Eテストの自動化というテーマにフォーカスして解説します。SalesforceにおけるE2Eテスト自動化とは何か、どのようなメリットがあるのか、そして Provarが提供するテストソリューションが企業や組織の目標達成にどのように役立つのかを探ります。

SalesforceにおけるE2Eテストの重要性

E2Eテストでは、アプリケーション全体のワークフローを最初から最後まで一貫した、実際のユーザーシナリオを複製し、相互接続されたあらゆるシステム間の統合とデータの整合性を検証します。SalesforceにおけるE2EテストにはSalesforce内およびSalesforce間のやり取りだけでなく、他の接続されたアプリケーション、データベース、それらを含む統合環境とのやり取りもすべて含まれます。

SalesforceにおけるE2Eテストは、次のようないくつかの理由で重要です。

・シームレスなワークフローの確保:Salesforceは販売、マーケティング、顧客サービスにわたる重要なビジネスプロセスのバックボーンとして機能します。したがって、E2Eのテストは、Salesforce内のすべてのワークフロー、および接続されたアプリケーション、データベース、統合とのやり取りがシームレスに動作することを保証する上で重要な役割を果たします。これらのワークフローを最初から最後まで徹底的に検証することで、運用の中断を防ぎながら、スムーズなユーザーエクスペリエンス (UX) を確保できます。

・データの整合性の検証:データはあらゆる組織の生命線であり、その整合性を確保することは不可欠です。したがって、E2Eテストにより、相互接続されたシステム間でデータの整合性を検証し、エコシステム全体で情報が正確かつ一貫して伝達することができます。同様に、SalesforceのE2Eテストでは、顧客データ、販売データ、その他の重要な情報など、正確で信頼性の高いデータの維持が保証されます。

・統合の問題の特定:Salesforceは他の多くのアプリケーションやシステムと統合されることが多く、複雑な依存関係のネットワークを形成します。E2Eテストでは、さまざまなコンポーネントを統合する際に問題や不整合を検出して対処しますが、これはスムーズで調整された機能を保証するためです。徹底したテストを通じ、API統合、サードパーティ アプリ、カスタムソリューションなど、すべての領域でスムーズな統合が保証されます。

・リスクとエラーの軽減:Salesforceの中断やトラブルは、販売機会の喪失から顧客関係の悪化まで、組織に広範囲にわたる影響を及ぼす可能性があります。E2Eテストは、潜在的なエラー、バグ、脆弱性をビジネスに影響が出る前に発見することで、これらのリスクを軽減するのに役立ちます。開発ライフサイクルの早い段階で問題を特定して対処することで、ダウンタイムを最小限に抑え、コストを削減し、ビジネスの継続性を維持します。

・コンプライアンスと規制要件:今日の規制環境下では、コンプライアンスの問題は妥協することができません。E2Eテストは、Salesforce実装が業界の規制とコンプライアンス標準に準拠していることを確認するのに役立ちます。特に、政府/公共部門、医療、保険、金融などの規制の厳しい業界では重要であり、データ処理プロセス、アクセス制限、セキュリティ対策を検証することで、コンプライアンスを維持し、違反や法的問題のリスクを防ぐことができます。

・ユーザーエクスペリエンスの強化:SalesforceのE2Eテストは、最終的に、優れたユーザー エクスペリエンスを提供することに重点が置かれます。ワークフローを検証することで、データの整合性を確保し、リスクを軽減し、その結果、ユーザーのニーズと期待に応えるシームレスで信頼性の高いプラットフォームが提供されます。その結果、十分なテストを実施したSalesforce環境では営業担当者、カスタマーサポート部門、および経営チームは、それぞれの役割を効果的かつ効率的に遂行できるようになります。

E2EテストにおいてProvarがどのように役立つか

今日のDXの取り組みはデジタル変革の波を加速し、俊敏性と革新性を促すこの急速な変化は QAとテスト担当者に新たな問題をもたらしています。ソフトウェアのリリースが単に「可」なものではなく、常に「高品質」と評価されるにはどうすれば良いでしょうか。こうした課題において Provar が役立ちます。

英Provar社による最近の調査では、Provarを採用する顧客から次のような報告がありました。

・手動回帰作業が 95% 削減され、展開ごとに 38 時間が節約された
・自動化メンテナンスの労力を 80% 以上、つまり毎月 33 時間削減できた
・ユーザーから報告された問題は 56% 減少した
・検証環境におけるホットフィックス (迅速性を重視したバグ修正) の削減は 21 から 5 に
・リリースサイクルを 2 週間に 1 回から、2.5 日毎に 1 回のデプロイメントにスピードアップ

Salesforceは、さまざまな理由から世界中で最も評価の高いCRM/マーケティングプラットフォームであり、その汎用性と強力な機能により、業務を合理化し、顧客との関係構築を重視する組織にとって欠かせない存在となっています。

しかし、Salesforceの真の強みは、マーケティング自動化ツールからERPシステムまで、さまざまな他のシステムとシームレスに統合できる点にあります。これらの統合が正しく機能することを保証することは、スムーズで効率的なワークフローを維持するために不可欠です。ここで、E2Eテストの実装と実行が重要な鍵となります。

ProvarはSalesforceとその多くの統合環境向けにフォーカスした自動テストのリーダーであり、市場で代表的なソリューションであると評価されています。Salesforce統合環境のE2EテストにProvarを活用することで、プロセスを最適化し、信頼性を高め、ビジネスの成功を推し進めることができます。

E2Eテストの課題とProvarによるベストプラクティス

E2Eテストでは統合環境のコンポーネントを実際に操作するブラウザーを使って、テスト計画を実行しながら画面の変遷に従って移動し、アプリケーションのワークフロー全体を最初から最後まで検証を行います。そのためE2Eテストは、WebdriverやSeleniumなどのUIテストツールを使って実行されることがあり、隔離された個別の要素を対象とする単体テストとは異なって、E2Eテストは実際ビジネスユーザーの操作に近い状態で実施されるという特徴があります。

E2Eテストの利点は、ソースコードにアクセスできないケースでも、アプリケーションのテストを行えることです。 たとえば、AppExchange のパッケージと連携するSalesforceアプリケーションのテストを実行する場合のソースやパッケージへのアクセス権がなくても、E2Eテストであれば、アプリケーションのテストを実行することができます。

しかしながら、これには課題が伴うのも事実です。一般的なE2Eテストの重大な欠点は、その脆弱性と管理の困難さにあります。Webアプリケーションに変更が生じると、DOMも同様に変更されます。E2EテストとDOMの組み合わせが緊密であるため、このような変更が生じるとE2Eテストが実行できずに壊れてしまうこともあります。

ここでは、DOMの影響を回避する「メタデータ駆動型」の自動テストが可能なProvarを活用して、Salesforce統合環境におけるE2Eテストを実行するためのベストプラクティスをわかりやすく紹介します。

重要な統合ポイントを特定する

ビジネスプロセスに最も大きな影響を与える最も重要な統合ポイントに重点を置きます。これらの領域を優先してテストし、主要なワークフローが正しく機能することを確認します。

再利用可能なテストスクリプトを作成する

さまざまな環境やシナリオで実行できる再利用可能なテストスクリプトを作成します。このProvarのアプローチにより、時間と労力が節約され、より効率的かつ効果的にテストを行うことができます。

データ駆動型テストを使用する

Provarの高度なメタデータ駆動型テスト機能を活用して、さまざまな現実のシナリオをシミュレートします。さまざまなデータ入力が統合にどのように影響するかをテストして、静的なテストケースでは明らかにならない可能性のある潜在的な問題を特定することができます。

回帰テストの自動化

Provarによって回帰テストを自動化し、バージョンアップに伴う新しい更新や変更が既存の機能に悪影響を与えないことを確認します。またシステムの整合性と信頼性を維持するために、これらのテストを定期的、継続的に実行します。なお、回帰テストと統合テストの詳細とProvarによる取り組みは次回以降にご説明します。

CI/CDパイプラインとの統合

ProvarをCI/CDパイプラインに組み込むことにより、E2Eテストの実行が自動化されます。この継続的なテストアプローチにより、統合の問題を早期に検出して対処できるため、欠陥が本番環境に及ぼすリスクを飛躍的に軽減することができます。

まとめ

E2Eテストの重要性は、いくら強調してもし過ぎることはありません。Salesforceの統合環境では、多くの場合、システム間で重要なデータを転送する必要があります。E2Eテストにより、プロセス全体を通じてこのデータの正確性と一貫性が確保され、重大な業務の中断につながる可能性のあるエラーを防止できます。

このように、E2Eテストはさまざまな理由で不可欠であり、Salesforceとその統合環境をテストする場合は、その革新と進化をサポートできるSalesforceに特化したテスティングソリューションが必要なのです。

SalesforceのE2Eテスト (組み込み系のインテグレーションを含めて) にProvarを活用することは、テストの効率、信頼性、および全体的なビジネスパフォーマンスを大幅に向上する極めて戦略的かつ生産的な取り組みです。Provarによりテストプロセスを自動化および合理化することで、シームレスなデータフローの確保とリスクを軽減し、優れたユーザーエクスペリエンスを提供することができます。

ブログ「Salesforceにおけるテスト自動化の最適解とは」連載開始

Salesforceの自動テスト導入を推進する『Provar PoCサービス』を発表

Salesforce向けテスト自動化ツールの効果検証を支援し、導入リスクを最小化

Salesforceプラットフォームに特化した業界唯一のテスト自動化ツール「Provar(プロバー)」の国内総代理店である、株式会社アドックインターナショナル(本社:東京都立川市、代表取締役社長:小林 常治/以下ADOC)は、Provar製品のPoC(Proof of Concept:概念実証)を支援することにより、Salesforceアプリケーション開発の現場が抱えるさまざまな自動テストの導入・運用リスクを最小化する、『Provar PoCサービス』を発表しました。

Provar PoCサービスのニーズと背景

Salesforce開発に伴うテストの負荷は、一般に開発全体の工数の約4割程度を占めると言われています。また導入後はSalesforceの年3回のバージョンアップに対応する、回帰テストを中心としたテストの負荷軽減は、継続的な品質向上やSalesforceパートナーによるビジネス・エコシステムの実現において避けて通れません。

一方で、Salesforceの優れた機構は、従来の汎用的な自動テストツールが期待通り動作しないという側面を持っており、未だ手動テストやオープンソース・ソフトウェアを活用した部分的な自動テストに多くのコストを費やしています。

そこで、今回こうした課題を解決するSalesforceのために開発された“メタデータ駆動型”のテスト自動化ツールProvarと、ADOCが教育から設計・実装・レポートなどをご要望に応じて実施する技術サービスの組み合わせによって、速やかかつ現場の負担が少ない自動化の効果検証を実現する『Provar PoCサービス』を提供します。

Provar PoCサービスの概要

PoC実施においては、要員の確保、ツールの操作習得やプロトタイプ開発に要する工数、また検討・実施期間の長期化でPoCに掛けたコストが自動化導入後の成果につながらないなどの課題があります。同サービスはお客様の環境下で、Provarの動作を検証し、固有の目標や課題へのProvarの適応度と、それによって得られる成果とROI(Return On Investment)を短期間で可視化します。

Provar PoCサービスの特長

1) 迅速かつ確実なPoCの遂行
・ADOCのProvar専任エンジニアが、お客様のクライテリアの設定、PoC要件定義から支援
・要件に基づいて、必要十分なPoC範囲を設計。評価観点に対する自動化実装を最速で実現

2) お客様固有のニーズへの柔軟な対応
・トレーニングサービスやレンタルライセンス・プログラム等の各種サービスと組み合わせることで、様々なニーズへ対応
・自前での運用を見据え、お客様の参画比率を高めたPoCの実施
・より多くの観点、複数プロジェクトでの計測といった要件に伴う、中期的・段階的なPoCの実施

3) 自動化導入時の意思決定を支援するアウトプット
・実装の負荷やコスト、実装後の自動テスト稼働イメージを可視化
・自動化導入時・運用時のリスクと要件を可視化。PoC報告として想定ROIを算出

4) 本番移行時のスムーズなProvar実装を支援
・PoCで作成されたシナリオは、そのまま導入時に使用可能
・初期実装工数を大幅に削減し、スモールスタートでの自動化導入を支援

Provar PoCサービスの提供メニューについて

PoCサービスの提供モデルは、お客様の要望に沿っていくつかのメニューから選択できます。簡易なトライアルライセンス(28日間の無償ライセンス、Provarの日本語マニュアル、QAの提供)ベースの支援から導入教育の用意、さらに固有のニーズに対応したPoC要件定義、Provar実装代行、PoC報告などを一貫して提供。サービス終了後に実装した自動化シナリオを引き継ぐことで、本導入時の初期実装に代替することも可能です。また月単位から任意の期間利用できるレンタルライセンスサービスと組み合わせて、最適化されたより柔軟な期間・内容でのPoC実施にも対応します。

■Provar PoCサービスの詳細:https://provar-adoc.com/poc_service/

▲ADOCによる実装、教育、PoCレポートを含むサービスケース

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Salesforce向けテスト自動化ツール「Provar」のレンタルライセンスを提供

自動テストの導入・運用リスクを軽減し、Salesforceアプリケーションの品質を向上

ICTエンジニアリングとテスト自動化ソリューションを展開する株式会社アドックインターナショナル(本社:東京都立川市、代表取締役社長:小林 常治/以下ADOC)は、Salesforceプラットフォームに特化した、唯一のテスト自動化ツールである「Provar(プロバー)」の期間利用ライセンスを提供することにより、Salesforceアプリケーション開発の現場において自動テストの導入・運用リスクとコスト負担の問題を軽減する、『Provarレンタルライセンス・プログラム』を発表しました。

本プログラムは、通常年間サブスクリプション等のライセンス方式で提供されるProvarの基本製品である「ProvarAutomation」のフローティングおよび実行ライセンスに関して、それぞれ月単位からの短期間利用のケースで貸し出しを行うサービスです。ソフトウェア製品において一般的に採用されている年間ライセンス方式と、本サービスによる期間利用ライセンスとを組み合わせることにより、Salesforceプラットフォームにおける自動テスト導入時のリスクを低減するとともに、自動化運用におけるコストパフォーマンスを向上します。

Provarレンタルライセンスの目的とメリット

Salesforceアプリケーションの品質向上に取り組む開発現場では、以下のような理由からテスト自動化への取り組みは喫緊の課題ではあるものの、一方で初期コストおよびメンテナンスコストの負担、またツール導入に伴う要員の確保と教育などの問題を抱えています。

・リリースまでの時間を短縮したい
・テストカバレッジ(テストの網羅率)を向上したい
・ヒューマンエラーを削減したい
・バージョンアップ時など、回帰テストによる開発作業を効率化したい

今回のプログラム発表によって、Provarのライセンス体系は通常の年間サブスクリプションを含むライセンス方式に加えて、月単位から任意の期間で利用できるレンタルライセンスの提供が可能になりました。ユーザーの要望に合わせ通常ライセンスと期間利用ライセンスを上手く組み合わせることで、コスト効果に優れるテスト自動化の適用を支援します。

Provarレンタルライセンス・プログラムがもたらすメリット
 ■PoCの実施やスモール・スタートによるテスト自動化に取り組みやすい
 ■効果検証を踏まえ、自動化範囲の計画に沿ってライセンスを最適化できる
 ■バージョンアップ時の回帰テストなどで、必要なライセンス数を任意に増減できる
 ■不定期または単発的に発生するテストに合わせた、柔軟なライセンス運用が可能

■スモールスタートやPoC実施に伴い、レンタルライセンスを適用するケース

■Salesforceアップデートなど繁忙時に、レンタルライセンスを追加適用するケース

また、ADOCの技術サービスを活用いただくことで、さらに効果的なライセンス運用をバックアップします。一例としてPoCの実施サポート(近日詳細を発表予定)や自動化シナリオ作成からスムーズな自動化の実装を実現する導入支援サービス、自前での運用を実現するための教育プログラム等を提供します。
■Provarレンタルライセンス・プログラムのURL:https://provar-adoc.com/rental_license_program/

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Salesforceのテスト自動化でProvarが選ばれる5つの理由

Salesforceアプリケーションの開発に伴うテストは、頻繁な更新の管理からデータのセキュリティとパフォーマンスの確保まで、開発を行うすべての企業、開発チームに固有の課題をもたらします。そこで、前回の記事では、Salesforceのテストにおける10の課題を列挙し、Provarがこれらの問題に対処してテスト目標を達成するうえでどのように役立つかを考察しました。

テスト自動化は、もはや多くの業界や組織における通常の開発業務に不可欠な取り組みです。これは、Salesforceユーザーや他のビジネスインフラを利用するユーザーにも当てはまります。現在、自動テストソリューションには多くの選択肢がありますが、適切なツールを選択して活用することは必ずしも容易ではありません。

Provarは 2014年のリリース以来、Salesforceテスト自動化市場のリーダーであり、あらゆるビジネスニーズに対応するエンドツーエンドのテストにおいて強みを発揮してきました。今回は、現場の開発・QAチームが自動テストを実装するために 、Provarを選択すべき5つの主な理由について説明します。

理由1:メタデータ駆動による、高い復元力と再利用性

堅牢で適応性の高い自動テストソリューションを選択することは、業務をスムーズに進めるために不可欠です。Provarの基本機能モジュールであるProvar Automationは、組織がより復元力 (レジリエンス) と適応性に優れたテスト環境の構築を強力にサポートします。

Salesforceのメタデータ内の情報を活用すること (メタデータ駆動) で、継続的なバージョンアップや動的要素、イノベーションをもたらす新しい機能要件に対処する堅牢なメカニズムを提供し、より復元力の高いテスト環境を構築します。Provar Automationを使用すると、組織はコストのかかる回帰テストなどの手戻りを回避し、帯域幅の維持とアプリケーションの一貫性を確保することで、顧客の信頼を維持することができます。

テスト環境を構築するうえで、従来からDOM (ドキュメント・オブジェクト・モデル) などの不安定な構造に依存する多くのテスト自動化ソリューションの場合は、テストの破損だけでなく、Salesforceプラットフォーム全体に打撃的な影響を及ぼすリスクを抱えることになります。急速に変化するこのビジネス環境下で、Salesforceアプリケーションのテスト自動化は不可欠であり、テスト戦略が強固で高弾性なテクノロジー基盤の上に構築されていないと、組織のビジネスプロセスは常にリスクにさらされることに。テスト自動化ソリューションの要件として、果たしてSalesforceのメタデータ内の情報を使用して自動化を実現しているのか、極めて重要なポイントとなります。

また事前に構築されたテストコンポーネントとテンプレートを使用することで、テストサイクルを大幅に加速し、バグや中断を減らすことができます。事前定義されたテストコンポーネントを利用し、ユーザーは一般的なシナリオに対して繰り返し可能なテストケースを設定できるため、テストの生産性を大幅に向上します。

理由2:直感的で操作しやすいインタフェース

日常的に業務をSalesforceに依存している組織にとって、信頼性の高いテスト戦略は極めて重要であると言えます。多くの企業や組織は、Salesforce環境をテストすることで、スムーズな運用を確保し、データの整合性を維持するのに役立つことを理解しています。しかし、ほとんどの開発現場では特殊なコーディングの経験が乏しく、従来の Salesforce向けのテスト方法では、多くのケースで専門家レベルのプログラミングスキルが必要とされます。

SalesforceのQAやメンテナンスを担当するチームは、ほとんどの場合、過重な負荷、リソース不足、トレーニング不足に陥っており、極端なケースでは、これらすべての問題に直面することもあります。Provarは、当初から開発現場には複雑なスクリプト言語やインタフェースを習熟する時間がないことを課題として認識していました。

Provarが提供する直感的でユーザーフレンドリーなローコードインタフェースを駆使して、テストを簡単に作成、実行、デバッグすることができます。このインタフェースによって、熟練した開発者から経験の浅い管理者まで、あらゆるスキルレベルのテスターがテスト作業環境を容易に構築し、実行そして管理、維持することを可能にします。直感的かつビジュアルなテストビルダーとシンプルなドラッグ・アンド・ドロップ設計により、テストスイートを効率的に作成および維持し、貴重なリソースやコストの削減に貢献します。

理由3:エンドツーエンドの高いテストカバレッジ

エンドツーエンド (E2E) テストでは、アプリケーション全体のワークフローを最初から最後まで一連の検証を行い、実際のユーザーシナリオに従って、相互接続されたシステム間の統合とデータの整合性をテストします。Salesforceでは、E2Eテストにおいて、Salesforce内部および Salesforce間のやり取りだけでなく、他の接続されているアプリケーション、データベース、それらを含むあらゆる統合環境内のやり取りも含まれます。

このように複雑で相互接続された環境では、包括的なテストカバレッジが日常業務において不可欠です。Provarは完全なE2Eのテストカバレッジを提供し、自動化されたテストによってアプリケーション機能のすべての要素をカバーすることを保証します。

Provar Automationは広範なE2Eのテスト機能を提供します。開発チームはシームレスなワークフローを確保し、データの整合性を検証するとともに、統合の問題を特定して、リスクを軽減し、エラーを減らすことが可能になります。これにより、規制要件に準拠し、ユーザーエクスペリエンス (UX) も向上させることができます。Provarは、アプリケーションの品質とパフォーマンスに対する包括的なカバレッジと信頼性を提供します。

理由4:シームレスな統合とCI/CD開発環境の実現

エコシステムの相互接続が進むにつれて、機能、データフロー、ユーザーエクスペリエンスにはシームレスな統合が不可欠です。シームレスで安全性の高い統合機能を備えた Provarでは、開発チームが複数のシステム、テクノロジー、アプリケーションにわたる複雑なワークフローを検証し、Jenkins、Azure DevOps、JIRAなどの既存のテクノロジースタックや一般に流通するCI/CD (継続的インテグレーション/継続的デプロイメント) ツールと統合することができます。テストプロセスを自動化し、開発ライフサイクルを通じてさまざまなツールと統合することで、Provar Automationはメンテナンスの削減と、市場投入までの時間を短縮し、高い品質を担保します。

今日のソフトウェア開発環境において、開発チームは品質を維持し、顧客満足度を高く保つために極めてスピーディに行動する必要があります。CI/CDパイプラインとそれに伴う継続的なテストは、開発サイクルを加速し、高い品質を維持する上で重要な役割を果たします。

また、リリース間で一貫した品質基準を維持することは、たいていの場合、大きな課題であり、特に迅速な開発サイクルが求められるケースでは顕著です。CI/CDパイプラインにおいて継続的なテストを行うことで、すべての変更、編集、更新を品質ベンチマークに照らしてテストし、信頼性とパフォーマンスを維持できます。Provarによって、品質基準を定義して適用することが可能になるため、これは大規模で複雑な Salesforce環境では特に重要です。

理由5:専門的な技術サポートとトレーニング

Provarは、テスト自動化の成功は新製品や魅力的なツールをはるかに超える価値があると考えています。我々にとって、成功とは開発チームが高いテスト目標とソフトウェア品質を達成できるようにすることです。そのために、Provarの開発元である英国Provar社ではカスタマーサポート、教育、トレーニングチームにおいて各分野の専門家を擁し、迅速な技術サポートとタイムリーな支援を提供しています。

一方、アドックインターナショナルは従来からテスティングソリューションを手掛けてきた実績と市場の理解、技術サポート力などが評価され、Provar製品の国内総代理店となりました。今後も英国Provar社との連携を深め、同様に専門性の高い技術サポートや導入教育など、高度かつ洗練されたサービス展開を目指します。

また英国Provar社はオンボーディングからトラブルシューティング、高度なトレーニング、そして無料の教育プログラムであるUniversity of Provar (プロバー大学) と呼ばれる、ユニークなサービスを展開しています。日本国内においてもアドックインターナショナルの技術チームが、お客様のSalesforceのテストの取り組みを変革し、投資を最大限に活用できるよう全力でサポートします。

結論

現在、市場には数多くの自動テストツールが存在しますが、Provarが提供するSalesforceに特化した強力な自動化ソリューションスイートの機能は、競合他社の中でも際立っています。

Provarは復元力のあるテスト、直感的なローコードベースのユーザーインタフェイス、ユーザー視点による広範なエンドツーエンドのテストカバレッジ、そしてCI/CD環境を含むシームレスな統合機能を備え、カスタマー向けにトレーニングや各種技術サポートを用意しています。また Provarは、Salesforceアプリケーションのテスト工程を劇的に効率化し、Salesforce関連の開発やビジネスを展開する企業が、エンドユーザーに自信を持って優れた品質を提供するために必要なソリューションを実現しています。

テスト自動化ツール『Provar』がSalesforce Winter‘25リリースに対応

Salesforceの回帰テストに使用されるテストツールの最新版を提供開始

品質保証のための高度なテストソリューションを展開する株式会社アドックインターナショナル (本社:東京都立川市、代表取締役:小林 常治/以下ADOC) は、本年10月13日に予定されているSalesforceの最新メジャーバージョンアップであるSalesforce Winter’25 リリースに対応する、『Provar (プロバー)』の「Provar Winter ’25リリース1」の提供を開始します。

ProvarはSalesforceプラットフォームに特化した、業界唯一のテスト自動化ツールです。Salesforceのカスタマイズ等に伴うテストプロセスにおけるさまざまな課題を克服し、高度な自動化によって最新バージョンやアップデートに適応する高信頼・高品質なアプリケーションの早期リリースを可能にします。

■Provar製品サイトのURL:https://provar-adoc.com/

「Provar Winter‘25 リリース1」について

Salesforceは年3回のメジャーアップデートにおける複雑な回帰テストのためにProvar製品を採用。ProvarはSalesforceの品質に深く関わるとともに、バージョンアップにも速やかに対応しています。

●本リリースの主要なトピックと機能追加・修正の内容
①自動化スクリプトの保守性にかかわる修正
・Salesforce Winter‘25における変更に伴い、作成済みProvar自動化スクリプトの動作に影響の出る箇所を修正し、テスト自動化スクリプトが従来通りに問題なく実行できることを保証します。

②各製品機能の強化
【Provar Automation】
・自動制御機能強化の一環として、XPath生成機能を更新しました。

・カスタムコンポーネント作成時におけるタグ名と修飾子の重複を回避する機能を更新しています。
・各種メッセージ等、UI表現の視認性や可読性向上にかかわる機能を更新しました。

【Provar Manager】
・生成系AIを活用したリスク管理機能を追加しています。
・Defects登録自動化の機能を追加しました。
・編集の操作性や、UI表現の視認性や可読性向上にかかわる機能更新を行っています。


【Provar Grid】
・編集の操作性向上にかかわる機能を更新しました。

③既知問題の修正
・Provar Automationに関する、動作の一貫性にかかわる既知問題を修正しています。

④プラットフォームのアップデート
・脆弱性への対応や、動作の高速化を実施しました。

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Salesforceのテストにおける「10の課題」とは

Salesforceは、顧客関係管理 (CRM) を始めその他の重要なビジネスプロセスのための堅牢で信頼性の高いプラットフォームを提供する、世界中の組織やビジネスにとって欠かせないツールです。しかし、その優れた機能には、Salesforceの複雑さとテストの問題が付きまとい、果たしてアプリケーションの機能や機能性が適切に動作するのか、スピーディかつ継続的な検証が大きな課題となっています。

Salesforceでのテストには、独特の、そして多くの場合コストのかかる課題が伴うことがあります。そのため、これらのハードルを理解することが、テストの課題を克服するための第一歩となります。

今回は、Salesforceにおけるテスト課題トップ10の理解を通じて、Provarを使用することで組織がこれらの問題にどう対処すべきか、またテスト目標を達成するうえでどのように役立つかを解説します。

#1:頻繁なアップデートとリリース

Salesforceは定期的なアップデートを行うことで知られており、メジャーリリースは年に3回行われます。既存の機能やアプリケーションまたは業務に影響を与える可能性があるため、対応の準備期間としてSandbox環境でのプレビュー期間が6週間用意されています。

このアップデートにより、広範囲にわたって大規模な新機能のリリースや機能改善が追加されますが、一方で既存の機能が損なわれる可能性があります。組織のSalesforce環境が新しいバージョンと互換性を保つためには、テストを網羅的かつ正確、迅速に行わねばなりません。また、変更に対して安定した堅牢性を維持するには、テストをWeb APIのDOM環境よりも復元性 (レジリエンス) の高いロケータ上に構築する必要があります。

#2:カスタマイズの複雑さ

Salesforceは広範なカスタマイズが可能であり、組織が特定のビジネス目標を達成できるように支援します。ただし、Salesforce環境に含まれるカスタマイズが増えるほど、テストが困難になります。カスタムワークフローやオブジェクト、コードが意図したとおりに動作し、エコシステムの他の部分に影響を与えないことを確認するために、厳密なテストが必要です。

Salesforceは包括的なプラットフォームであり、標準構成だけでも組織のさまざまなニーズを満たす柔軟性をユーザーに提供しますが、組織の文化や慣習、またビジネスの拡大に伴い、標準構成では最終的に限界が生じます。これを打破するためには、これらの組織はカスタマイズ、つまり開発チームによってSalesforceアプリケーションに独自の機能や特徴を付与する必要があります。

現在市場に出回っているテスト自動化ソリューションのほとんどは、大掛かりなメンテナンスを必要とする低信頼性の脆弱なテスト環境しか提供できず、Salesforceのカスタマイズ要件を満たすことができません。不十分なソリューションはイノベーションを停滞させ、促進要因ではなくボトルネックとなります。将来に渡る進化を願っても、不適当なテスト自動化ソリューションはSalesforceのカスタマイズの可能性を台無しにし、適用を妨げる可能性があります。

#3:サードパーティアプリケーションとの統合

Salesforceの最も重要な側面の1つは、マーケティング自動化ツールからデータストレージソリューションまで、あらゆるサードパーティ アプリケーションとの統合です。

たとえば消費者向けのオンラインショッピングを提供するためのクラウドベースのプラットフォームであるSalesforce B2C Commerceの要はそのストアフロント機能であり、BtoCのECサイトを簡単に構築でき、モバイルコマースにも対応しています。一方、オンラインでの税金、クレジットカード支払、出荷する配送業者に関する処理などには非対応であり、最適なサードパーティアプリケーションを組み合わせることよって、ストアフロントに必要な専門機能を満たすことができます。

これらの統合環境をテストすることは、システムが適切に機能し、顧客体験が中断されないことを確認するために不可欠です。1つのシステムの変更は他のアプリケーションにも波及することが多く、E2E (エンド・ツー・エンド) の統合テストはテストプロセスの継続的で重要な作業になります。

#4:データ品質と移行

異なる Salesforceインスタンス間でデータを転送することは、慎重かつ正確な管理を必要とする重要な操作です。データの品質が低いと運用上の問題につながり、利益の損失、評判の低下、場合によっては高額なペナルティにつながる可能性があります。そのため、信頼性の高いテストソリューションを採用し、データ移行中に厳密なテストを実行することで、データの一貫性と完全性を確保する必要があります。

#5:データセキュリティとプライバシーに関する懸念

Salesforceは、規制の厳しい業界の機密性の高い顧客データと企業データを管理しています。そのため、セキュリティとプライバシーの順守は重要な検討事項です。組織は、Salesforce環境を不正アクセス、データ侵害、セキュリティの脅威から保護するために、定期的なセキュリティチェックを実施し、徹底したセキュリティテスト対策を採用する必要があります。

またデータセキュリティには、 暗号化とプロアクティブな監視を統合した堅牢なアプローチが必要で、潜在的な侵害に対する包括的な保護が確保されます。データセキュリティは、セキュリティやコンプライアンスに重点を置く業務に直接関与するユーザーだけでなく、すべての Salesforceユーザーにとって重要です。

テストの自動化は、強固なデータセキュリティを確保するための鍵となりますが、最も重要な項目をすべてチェックできる適切なソリューションを導入していることが条件となります。

#6:パフォーマンスとスケーラビリティのテスト

組織のSalesforceエコシステムが成長するにつれて、負荷と範囲が拡大してもシステムパフォーマンスが維持されることを確認する必要があります。性能に関する要件を満たすかどうか、適切なパフォーマンステストを実行することで、組織やチームはパフォーマンスの低下につながる潜在的なボトルネックやスケーラビリティの問題を容易に特定できるため、安定した品質を維持し、リスクを回避することができます。

#7:回帰テスト

回帰テスト (リグレッションテスト) とは、新しい機能のリリースや、既存機能の改善時などに実施するテストであり、ソフトウェア開発において修正や追加などの変更を行う際に、既存の機能が影響を受けていないかを検証するテスト手法です。

Salesforceの継続的な変更には、新しい更新やリリースが既存の機能に悪影響を与えないように、頻繁かつ信頼性の高い回帰テストが必須です。自動回帰テストを設定することにより、新しい変更によって新しい課題が発生しないようにするために必要な時間と労力を大幅に削減できます。

Salesforceにおけるテストのプロセスは一筋縄ではいきません。たとえ以前にテスト済みであっても、アプリケーションの不具合につながる可能性のある障害はいくつもあります。Salesforceは高度なテストプロセスの自動化によって、常に可能な限り効率を高めることを推奨しています。

#8:複雑な技術コンポーネント

Salesforceは、Lightningコンポーネント、Visualforceページなど、チームがカスタムユーザーインターフェースを作成して運用を改善する多くの方法を提供します。そのため、技術部分の有用性、互換性、セキュリティ、パフォーマンスを徹底的にテストするには、知識と特別なツールが必須です。このプロセスを合理化するには、CI/CDやDevOps開発などの推進を念頭に設計されたテスト自動化ソリューションを活用することが不可欠です。

またSalesforceのようなローコードプラットフォームにおいて、さまざまな開発リスクを回避するためには、ローコードによる開発をサポートし、迅速な結果と顧客エクスペリエンスの改善を保証する宣言型テストを採用することを検討します。ローコードテスト自動化ソリューションにより、テストケースの網羅的で迅速な作成と、テストを容易に実行することで導入障壁を取り除き、人材リソースの適正化に貢献します。

#9:マルチな利用環境と不必要なやり直し

非効率的なテストプロセスと冗長で反復的なテストケースは、不要なやり直しにつながり、貴重な時間、労力、リソースを無駄に消費します。また自動テストは、時間とコストへの影響を最小限に抑えながら製品の品質を向上させるのに役立ちますが、顧客はさまざまなブラウザやプラットフォーム、OSを使用している可能性が高いため、テストではこれらが混在する複雑な環境をカバーして、システム品質を望ましいレベルに保たねばなりません。そのためには、クロスブラウザおよびクロスプラットフォーム対応のテスト環境が必要です。

明確なテストプロトコルと効率的なコミュニケーションラインを確立し、詳細なドキュメントとビジネスの拡大に対応して設計・開発された自動テストツールを使用することで、不要なやり直しを最小限に抑え、組織におけるSalesforceテストを効率化できます。

#10:ヒューマンエラー

急速に変化する今日のビジネス環境では、Salesforceエコシステム内のミッションクリティカルなアプリケーションの品質と機能を確保することが最も重要です。

手動テストは、小規模なシステムや初期のテスト段階では現実的なオプションですが、組織が拡大し、Salesforceエコシステムがより大きく複雑になるにつれて、理想的ではなくなります。優れた自動テストソリューションは、テストを正確に実行し、品質を向上させるためのより効率的で効果的なアプローチを提供します。

テストの最も難しい側面は、人為的エラーが発生しやすいことです。単純なキーミスにより、Salesforceエコシステム全体で欠陥や不整合が見逃される可能性があります。反復的で複雑なテキストケースを自動化すると、人為的エラーが減り、より信頼性が高く一貫性のあるテスト結果を得ることができます。

まとめ

Salesforceにおけるテストは、頻繁な更新の管理からデータのセキュリティとパフォーマンスの確保まで、それを利用するすべての企業や組織に固有の課題をもたらしています。これらの課題を理解し、先進のテクノロジーに基づいたテスト戦略を実装することで、組織はSalesforce環境の信頼性と効率性を確保し、ビジネスや顧客の信頼を維持することができます。

Provarは、Salesforce専用に設計された堅牢で柔軟なテストソリューションを提供し、組織に固有のテストおよび品質管理の課題や要件に対応します。Provarが備える高度でレジリエントな機能とローコードインターフェースにより、開発・QAチームはSalesforceがもつ複雑な側面を容易で効率的にコントロールできるようになり、アプリケーションがシームレスかつ安全に動作することを保証します。

Salesforce向けテスト自動化ツール『Provar』の実行環境を無料で構築

Salesforceのビジネス価値を最大化する!『Provar無償セットアップ・キャンペーン』

高度な品質保証のためのテストソリューションを展開する株式会社アドックインターナショナル(本社:東京都立川市、代表取締役:小林 常治/以下ADOC)は、マーケティング・CRM・SFA、顧客サービスなどの領域で国内トップシェアを誇るSalesforceプラットフォームに特化した、唯一のテスト自動化ツールである『Provar(プロバー)』の利用環境を無料で構築し、実行まで支援する、30日間の『Provar無償セットアップ・キャンペーン』を開始します。

Provar無償セットアップ・キャンペーンの内容

ProvarはSalesforceのカスタマイズ等に伴う、テストプロセスのさまざまな課題を克服し、高度な自動化によって最新アップデートに適応した高品質なアプリケーションの早期リリースを可能にします。本キャンペーンは、主にSalesforceプラットフォームの開発・運用または技術支援を行う企業向けに、単にProvarの試用版を提供するだけではなく、Salesforce開発に伴うテストの要件定義・実装から実施、レポートまで支援。リソースの確保などトライアルに伴う障壁を除いて体験、評価を実施いただくことで、Salesforceのビジネス価値の最大化を目指す、特別なキャンペーンです。

本キャンペーンでは、本年10月末までの30日間、以下のサービスを無償で提供し、トライアル全般を支援します。

  • ADOCのSEによるお客様環境へのProvarの実装
  • お客様においてProvarによる自動テストの実行、テスト結果レポートの確認
  • お客様においてProvarによる自動テストの修正・拡張
  • 日本語マニュアルおよびQAサポートの提供など


トライアルの各プロセスのタイムスケジュールに関しては、お打ち合わせ等を通じ、事前に適用アプリケーションや自動化の範囲の決定、実装の準備や実行時間など、30日を基準にそれぞれの状況により適宜調整します。

■詳細やお申込み、お問い合わせページのURL:https://provar-adoc.com/campaign/240802-2/

Provarと製品構成について

Provarは英国Provar社が開発した、Salesforceプラットフォームにおいて最も支持を得ているE2Eテスト*の自動化ソリューションです。これはSalesforce向けに特別に設計された唯一のツールであり、直感的なアプローチの採用によって、開発・QA部門の担当者が導入後速やかに高度なテスト環境を構築できます。
*E2E(End to End)テスト:システムの正しい動作や適切なデータフローを、ユーザーの視点からシステム全体を通じて検証するテストのこと。

Provarは、Salesforceアプリケーションのテストにおけるあらゆる顧客ニーズをサポート。ローコードで直感的な操作とメンテナンス負荷を大幅に軽減するテスト自動化の構築により、開発環境へ統合された品質管理を実現することで、Salesforce運用に伴うテストのコストと専門スキルなどの課題を解決します。

■Provar製品サイトのURL:https://provar-adoc.com/



Provarは以下の製品機能から構成されています。

  • 「Provar Automation」・・・
    テストケース作成、実行、デバッグのためのテスト自動化機能
  • 「Provar Manager」・・・
    SalesforceのQA環境ための総合的なリポジトリ機能
  • 「Provar Grid」・・・
    クラウド環境下おけるテストの迅速な並列実行機能


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