Provarの最新の製品アップデートはこちら:Winter'25 Release 1 (外部サイトに接続します)

ADOC x Provar

Salesforceのテスト自動化でProvarが選ばれる5つの理由

Salesforceアプリケーションの開発に伴うテストは、頻繁な更新の管理からデータのセキュリティとパフォーマンスの確保まで、開発を行うすべての企業、開発チームに固有の課題をもたらします。そこで、前回の記事では、Salesforceのテストにおける10の課題を列挙し、Provarがこれらの問題に対処してテスト目標を達成するうえでどのように役立つかを考察しました。

テスト自動化は、もはや多くの業界や組織における通常の開発業務に不可欠な取り組みです。これは、Salesforceユーザーや他のビジネスインフラを利用するユーザーにも当てはまります。現在、自動テストソリューションには多くの選択肢がありますが、適切なツールを選択して活用することは必ずしも容易ではありません。

Provarは 2014年のリリース以来、Salesforceテスト自動化市場のリーダーであり、あらゆるビジネスニーズに対応するエンドツーエンドのテストにおいて強みを発揮してきました。今回は、現場の開発・QAチームが自動テストを実装するために 、Provarを選択すべき5つの主な理由について説明します。

理由1:メタデータ駆動による、高い復元力と再利用性

堅牢で適応性の高い自動テストソリューションを選択することは、業務をスムーズに進めるために不可欠です。Provarの基本機能モジュールであるProvar Automationは、組織がより復元力 (レジリエンス) と適応性に優れたテスト環境の構築を強力にサポートします。

Salesforceのメタデータ内の情報を活用すること (メタデータ駆動) で、継続的なバージョンアップや動的要素、イノベーションをもたらす新しい機能要件に対処する堅牢なメカニズムを提供し、より復元力の高いテスト環境を構築します。Provar Automationを使用すると、組織はコストのかかる回帰テストなどの手戻りを回避し、帯域幅の維持とアプリケーションの一貫性を確保することで、顧客の信頼を維持することができます。

テスト環境を構築するうえで、従来からDOM (ドキュメント・オブジェクト・モデル) などの不安定な構造に依存する多くのテスト自動化ソリューションの場合は、テストの破損だけでなく、Salesforceプラットフォーム全体に打撃的な影響を及ぼすリスクを抱えることになります。急速に変化するこのビジネス環境下で、Salesforceアプリケーションのテスト自動化は不可欠であり、テスト戦略が強固で高弾性なテクノロジー基盤の上に構築されていないと、組織のビジネスプロセスは常にリスクにさらされることに。テスト自動化ソリューションの要件として、果たしてSalesforceのメタデータ内の情報を使用して自動化を実現しているのか、極めて重要なポイントとなります。

また事前に構築されたテストコンポーネントとテンプレートを使用することで、テストサイクルを大幅に加速し、バグや中断を減らすことができます。事前定義されたテストコンポーネントを利用し、ユーザーは一般的なシナリオに対して繰り返し可能なテストケースを設定できるため、テストの生産性を大幅に向上します。

理由2:直感的で操作しやすいインタフェース

日常的に業務をSalesforceに依存している組織にとって、信頼性の高いテスト戦略は極めて重要であると言えます。多くの企業や組織は、Salesforce環境をテストすることで、スムーズな運用を確保し、データの整合性を維持するのに役立つことを理解しています。しかし、ほとんどの開発現場では特殊なコーディングの経験が乏しく、従来の Salesforce向けのテスト方法では、多くのケースで専門家レベルのプログラミングスキルが必要とされます。

SalesforceのQAやメンテナンスを担当するチームは、ほとんどの場合、過重な負荷、リソース不足、トレーニング不足に陥っており、極端なケースでは、これらすべての問題に直面することもあります。Provarは、当初から開発現場には複雑なスクリプト言語やインタフェースを習熟する時間がないことを課題として認識していました。

Provarが提供する直感的でユーザーフレンドリーなローコードインタフェースを駆使して、テストを簡単に作成、実行、デバッグすることができます。このインタフェースによって、熟練した開発者から経験の浅い管理者まで、あらゆるスキルレベルのテスターがテスト作業環境を容易に構築し、実行そして管理、維持することを可能にします。直感的かつビジュアルなテストビルダーとシンプルなドラッグ・アンド・ドロップ設計により、テストスイートを効率的に作成および維持し、貴重なリソースやコストの削減に貢献します。

理由3:エンドツーエンドの高いテストカバレッジ

エンドツーエンド (E2E) テストでは、アプリケーション全体のワークフローを最初から最後まで一連の検証を行い、実際のユーザーシナリオに従って、相互接続されたシステム間の統合とデータの整合性をテストします。Salesforceでは、E2Eテストにおいて、Salesforce内部および Salesforce間のやり取りだけでなく、他の接続されているアプリケーション、データベース、それらを含むあらゆる統合環境内のやり取りも含まれます。

このように複雑で相互接続された環境では、包括的なテストカバレッジが日常業務において不可欠です。Provarは完全なE2Eのテストカバレッジを提供し、自動化されたテストによってアプリケーション機能のすべての要素をカバーすることを保証します。

Provar Automationは広範なE2Eのテスト機能を提供します。開発チームはシームレスなワークフローを確保し、データの整合性を検証するとともに、統合の問題を特定して、リスクを軽減し、エラーを減らすことが可能になります。これにより、規制要件に準拠し、ユーザーエクスペリエンス (UX) も向上させることができます。Provarは、アプリケーションの品質とパフォーマンスに対する包括的なカバレッジと信頼性を提供します。

理由4:シームレスな統合とCI/CD開発環境の実現

エコシステムの相互接続が進むにつれて、機能、データフロー、ユーザーエクスペリエンスにはシームレスな統合が不可欠です。シームレスで安全性の高い統合機能を備えた Provarでは、開発チームが複数のシステム、テクノロジー、アプリケーションにわたる複雑なワークフローを検証し、Jenkins、Azure DevOps、JIRAなどの既存のテクノロジースタックや一般に流通するCI/CD (継続的インテグレーション/継続的デプロイメント) ツールと統合することができます。テストプロセスを自動化し、開発ライフサイクルを通じてさまざまなツールと統合することで、Provar Automationはメンテナンスの削減と、市場投入までの時間を短縮し、高い品質を担保します。

今日のソフトウェア開発環境において、開発チームは品質を維持し、顧客満足度を高く保つために極めてスピーディに行動する必要があります。CI/CDパイプラインとそれに伴う継続的なテストは、開発サイクルを加速し、高い品質を維持する上で重要な役割を果たします。

また、リリース間で一貫した品質基準を維持することは、たいていの場合、大きな課題であり、特に迅速な開発サイクルが求められるケースでは顕著です。CI/CDパイプラインにおいて継続的なテストを行うことで、すべての変更、編集、更新を品質ベンチマークに照らしてテストし、信頼性とパフォーマンスを維持できます。Provarによって、品質基準を定義して適用することが可能になるため、これは大規模で複雑な Salesforce環境では特に重要です。

理由5:専門的な技術サポートとトレーニング

Provarは、テスト自動化の成功は新製品や魅力的なツールをはるかに超える価値があると考えています。我々にとって、成功とは開発チームが高いテスト目標とソフトウェア品質を達成できるようにすることです。そのために、Provarの開発元である英国Provar社ではカスタマーサポート、教育、トレーニングチームにおいて各分野の専門家を擁し、迅速な技術サポートとタイムリーな支援を提供しています。

一方、アドックインターナショナルは従来からテスティングソリューションを手掛けてきた実績と市場の理解、技術サポート力などが評価され、Provar製品の国内総代理店となりました。今後も英国Provar社との連携を深め、同様に専門性の高い技術サポートや導入教育など、高度かつ洗練されたサービス展開を目指します。

また英国Provar社はオンボーディングからトラブルシューティング、高度なトレーニング、そして無料の教育プログラムであるUniversity of Provar (プロバー大学) と呼ばれる、ユニークなサービスを展開しています。日本国内においてもアドックインターナショナルの技術チームが、お客様のSalesforceのテストの取り組みを変革し、投資を最大限に活用できるよう全力でサポートします。

結論

現在、市場には数多くの自動テストツールが存在しますが、Provarが提供するSalesforceに特化した強力な自動化ソリューションスイートの機能は、競合他社の中でも際立っています。

Provarは復元力のあるテスト、直感的なローコードベースのユーザーインタフェイス、ユーザー視点による広範なエンドツーエンドのテストカバレッジ、そしてCI/CD環境を含むシームレスな統合機能を備え、カスタマー向けにトレーニングや各種技術サポートを用意しています。また Provarは、Salesforceアプリケーションのテスト工程を劇的に効率化し、Salesforce関連の開発やビジネスを展開する企業が、エンドユーザーに自信を持って優れた品質を提供するために必要なソリューションを実現しています。

テスト自動化ツール『Provar』がSalesforce Winter‘25リリースに対応

Salesforceの回帰テストに使用されるテストツールの最新版を提供開始

品質保証のための高度なテストソリューションを展開する株式会社アドックインターナショナル (本社:東京都立川市、代表取締役:小林 常治/以下ADOC) は、本年10月13日に予定されているSalesforceの最新メジャーバージョンアップであるSalesforce Winter’25 リリースに対応する、『Provar (プロバー)』の「Provar Winter ’25リリース1」の提供を開始します。

ProvarはSalesforceプラットフォームに特化した、業界唯一のテスト自動化ツールです。Salesforceのカスタマイズ等に伴うテストプロセスにおけるさまざまな課題を克服し、高度な自動化によって最新バージョンやアップデートに適応する高信頼・高品質なアプリケーションの早期リリースを可能にします。

■Provar製品サイトのURL:https://provar-adoc.com/

「Provar Winter‘25 リリース1」について

Salesforceは年3回のメジャーアップデートにおける複雑な回帰テストのためにProvar製品を採用。ProvarはSalesforceの品質に深く関わるとともに、バージョンアップにも速やかに対応しています。

●本リリースの主要なトピックと機能追加・修正の内容
①自動化スクリプトの保守性にかかわる修正
・Salesforce Winter‘25における変更に伴い、作成済みProvar自動化スクリプトの動作に影響の出る箇所を修正し、テスト自動化スクリプトが従来通りに問題なく実行できることを保証します。

②各製品機能の強化
【Provar Automation】
・自動制御機能強化の一環として、XPath生成機能を更新しました。

・カスタムコンポーネント作成時におけるタグ名と修飾子の重複を回避する機能を更新しています。
・各種メッセージ等、UI表現の視認性や可読性向上にかかわる機能を更新しました。

【Provar Manager】
・生成系AIを活用したリスク管理機能を追加しています。
・Defects登録自動化の機能を追加しました。
・編集の操作性や、UI表現の視認性や可読性向上にかかわる機能更新を行っています。


【Provar Grid】
・編集の操作性向上にかかわる機能を更新しました。

③既知問題の修正
・Provar Automationに関する、動作の一貫性にかかわる既知問題を修正しています。

④プラットフォームのアップデート
・脆弱性への対応や、動作の高速化を実施しました。

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Salesforceのテストにおける「10の課題」とは

Salesforceは、顧客関係管理 (CRM) を始めその他の重要なビジネスプロセスのための堅牢で信頼性の高いプラットフォームを提供する、世界中の組織やビジネスにとって欠かせないツールです。しかし、その優れた機能には、Salesforceの複雑さとテストの問題が付きまとい、果たしてアプリケーションの機能や機能性が適切に動作するのか、スピーディかつ継続的な検証が大きな課題となっています。

Salesforceでのテストには、独特の、そして多くの場合コストのかかる課題が伴うことがあります。そのため、これらのハードルを理解することが、テストの課題を克服するための第一歩となります。

今回は、Salesforceにおけるテスト課題トップ10の理解を通じて、Provarを使用することで組織がこれらの問題にどう対処すべきか、またテスト目標を達成するうえでどのように役立つかを解説します。

#1:頻繁なアップデートとリリース

Salesforceは定期的なアップデートを行うことで知られており、メジャーリリースは年に3回行われます。既存の機能やアプリケーションまたは業務に影響を与える可能性があるため、対応の準備期間としてSandbox環境でのプレビュー期間が6週間用意されています。

このアップデートにより、広範囲にわたって大規模な新機能のリリースや機能改善が追加されますが、一方で既存の機能が損なわれる可能性があります。組織のSalesforce環境が新しいバージョンと互換性を保つためには、テストを網羅的かつ正確、迅速に行わねばなりません。また、変更に対して安定した堅牢性を維持するには、テストをWeb APIのDOM環境よりも復元性 (レジリエンス) の高いロケータ上に構築する必要があります。

#2:カスタマイズの複雑さ

Salesforceは広範なカスタマイズが可能であり、組織が特定のビジネス目標を達成できるように支援します。ただし、Salesforce環境に含まれるカスタマイズが増えるほど、テストが困難になります。カスタムワークフローやオブジェクト、コードが意図したとおりに動作し、エコシステムの他の部分に影響を与えないことを確認するために、厳密なテストが必要です。

Salesforceは包括的なプラットフォームであり、標準構成だけでも組織のさまざまなニーズを満たす柔軟性をユーザーに提供しますが、組織の文化や慣習、またビジネスの拡大に伴い、標準構成では最終的に限界が生じます。これを打破するためには、これらの組織はカスタマイズ、つまり開発チームによってSalesforceアプリケーションに独自の機能や特徴を付与する必要があります。

現在市場に出回っているテスト自動化ソリューションのほとんどは、大掛かりなメンテナンスを必要とする低信頼性の脆弱なテスト環境しか提供できず、Salesforceのカスタマイズ要件を満たすことができません。不十分なソリューションはイノベーションを停滞させ、促進要因ではなくボトルネックとなります。将来に渡る進化を願っても、不適当なテスト自動化ソリューションはSalesforceのカスタマイズの可能性を台無しにし、適用を妨げる可能性があります。

#3:サードパーティアプリケーションとの統合

Salesforceの最も重要な側面の1つは、マーケティング自動化ツールからデータストレージソリューションまで、あらゆるサードパーティ アプリケーションとの統合です。

たとえば消費者向けのオンラインショッピングを提供するためのクラウドベースのプラットフォームであるSalesforce B2C Commerceの要はそのストアフロント機能であり、BtoCのECサイトを簡単に構築でき、モバイルコマースにも対応しています。一方、オンラインでの税金、クレジットカード支払、出荷する配送業者に関する処理などには非対応であり、最適なサードパーティアプリケーションを組み合わせることよって、ストアフロントに必要な専門機能を満たすことができます。

これらの統合環境をテストすることは、システムが適切に機能し、顧客体験が中断されないことを確認するために不可欠です。1つのシステムの変更は他のアプリケーションにも波及することが多く、E2E (エンド・ツー・エンド) の統合テストはテストプロセスの継続的で重要な作業になります。

#4:データ品質と移行

異なる Salesforceインスタンス間でデータを転送することは、慎重かつ正確な管理を必要とする重要な操作です。データの品質が低いと運用上の問題につながり、利益の損失、評判の低下、場合によっては高額なペナルティにつながる可能性があります。そのため、信頼性の高いテストソリューションを採用し、データ移行中に厳密なテストを実行することで、データの一貫性と完全性を確保する必要があります。

#5:データセキュリティとプライバシーに関する懸念

Salesforceは、規制の厳しい業界の機密性の高い顧客データと企業データを管理しています。そのため、セキュリティとプライバシーの順守は重要な検討事項です。組織は、Salesforce環境を不正アクセス、データ侵害、セキュリティの脅威から保護するために、定期的なセキュリティチェックを実施し、徹底したセキュリティテスト対策を採用する必要があります。

またデータセキュリティには、 暗号化とプロアクティブな監視を統合した堅牢なアプローチが必要で、潜在的な侵害に対する包括的な保護が確保されます。データセキュリティは、セキュリティやコンプライアンスに重点を置く業務に直接関与するユーザーだけでなく、すべての Salesforceユーザーにとって重要です。

テストの自動化は、強固なデータセキュリティを確保するための鍵となりますが、最も重要な項目をすべてチェックできる適切なソリューションを導入していることが条件となります。

#6:パフォーマンスとスケーラビリティのテスト

組織のSalesforceエコシステムが成長するにつれて、負荷と範囲が拡大してもシステムパフォーマンスが維持されることを確認する必要があります。性能に関する要件を満たすかどうか、適切なパフォーマンステストを実行することで、組織やチームはパフォーマンスの低下につながる潜在的なボトルネックやスケーラビリティの問題を容易に特定できるため、安定した品質を維持し、リスクを回避することができます。

#7:回帰テスト

回帰テスト (リグレッションテスト) とは、新しい機能のリリースや、既存機能の改善時などに実施するテストであり、ソフトウェア開発において修正や追加などの変更を行う際に、既存の機能が影響を受けていないかを検証するテスト手法です。

Salesforceの継続的な変更には、新しい更新やリリースが既存の機能に悪影響を与えないように、頻繁かつ信頼性の高い回帰テストが必須です。自動回帰テストを設定することにより、新しい変更によって新しい課題が発生しないようにするために必要な時間と労力を大幅に削減できます。

Salesforceにおけるテストのプロセスは一筋縄ではいきません。たとえ以前にテスト済みであっても、アプリケーションの不具合につながる可能性のある障害はいくつもあります。Salesforceは高度なテストプロセスの自動化によって、常に可能な限り効率を高めることを推奨しています。

#8:複雑な技術コンポーネント

Salesforceは、Lightningコンポーネント、Visualforceページなど、チームがカスタムユーザーインターフェースを作成して運用を改善する多くの方法を提供します。そのため、技術部分の有用性、互換性、セキュリティ、パフォーマンスを徹底的にテストするには、知識と特別なツールが必須です。このプロセスを合理化するには、CI/CDやDevOps開発などの推進を念頭に設計されたテスト自動化ソリューションを活用することが不可欠です。

またSalesforceのようなローコードプラットフォームにおいて、さまざまな開発リスクを回避するためには、ローコードによる開発をサポートし、迅速な結果と顧客エクスペリエンスの改善を保証する宣言型テストを採用することを検討します。ローコードテスト自動化ソリューションにより、テストケースの網羅的で迅速な作成と、テストを容易に実行することで導入障壁を取り除き、人材リソースの適正化に貢献します。

#9:マルチな利用環境と不必要なやり直し

非効率的なテストプロセスと冗長で反復的なテストケースは、不要なやり直しにつながり、貴重な時間、労力、リソースを無駄に消費します。また自動テストは、時間とコストへの影響を最小限に抑えながら製品の品質を向上させるのに役立ちますが、顧客はさまざまなブラウザやプラットフォーム、OSを使用している可能性が高いため、テストではこれらが混在する複雑な環境をカバーして、システム品質を望ましいレベルに保たねばなりません。そのためには、クロスブラウザおよびクロスプラットフォーム対応のテスト環境が必要です。

明確なテストプロトコルと効率的なコミュニケーションラインを確立し、詳細なドキュメントとビジネスの拡大に対応して設計・開発された自動テストツールを使用することで、不要なやり直しを最小限に抑え、組織におけるSalesforceテストを効率化できます。

#10:ヒューマンエラー

急速に変化する今日のビジネス環境では、Salesforceエコシステム内のミッションクリティカルなアプリケーションの品質と機能を確保することが最も重要です。

手動テストは、小規模なシステムや初期のテスト段階では現実的なオプションですが、組織が拡大し、Salesforceエコシステムがより大きく複雑になるにつれて、理想的ではなくなります。優れた自動テストソリューションは、テストを正確に実行し、品質を向上させるためのより効率的で効果的なアプローチを提供します。

テストの最も難しい側面は、人為的エラーが発生しやすいことです。単純なキーミスにより、Salesforceエコシステム全体で欠陥や不整合が見逃される可能性があります。反復的で複雑なテキストケースを自動化すると、人為的エラーが減り、より信頼性が高く一貫性のあるテスト結果を得ることができます。

まとめ

Salesforceにおけるテストは、頻繁な更新の管理からデータのセキュリティとパフォーマンスの確保まで、それを利用するすべての企業や組織に固有の課題をもたらしています。これらの課題を理解し、先進のテクノロジーに基づいたテスト戦略を実装することで、組織はSalesforce環境の信頼性と効率性を確保し、ビジネスや顧客の信頼を維持することができます。

Provarは、Salesforce専用に設計された堅牢で柔軟なテストソリューションを提供し、組織に固有のテストおよび品質管理の課題や要件に対応します。Provarが備える高度でレジリエントな機能とローコードインターフェースにより、開発・QAチームはSalesforceがもつ複雑な側面を容易で効率的にコントロールできるようになり、アプリケーションがシームレスかつ安全に動作することを保証します。

Salesforce向けテスト自動化ツール『Provar』の実行環境を無料で構築

Salesforceのビジネス価値を最大化する!『Provar無償セットアップ・キャンペーン』

高度な品質保証のためのテストソリューションを展開する株式会社アドックインターナショナル(本社:東京都立川市、代表取締役:小林 常治/以下ADOC)は、マーケティング・CRM・SFA、顧客サービスなどの領域で国内トップシェアを誇るSalesforceプラットフォームに特化した、唯一のテスト自動化ツールである『Provar(プロバー)』の利用環境を無料で構築し、実行まで支援する、30日間の『Provar無償セットアップ・キャンペーン』を開始します。

Provar無償セットアップ・キャンペーンの内容

ProvarはSalesforceのカスタマイズ等に伴う、テストプロセスのさまざまな課題を克服し、高度な自動化によって最新アップデートに適応した高品質なアプリケーションの早期リリースを可能にします。本キャンペーンは、主にSalesforceプラットフォームの開発・運用または技術支援を行う企業向けに、単にProvarの試用版を提供するだけではなく、Salesforce開発に伴うテストの要件定義・実装から実施、レポートまで支援。リソースの確保などトライアルに伴う障壁を除いて体験、評価を実施いただくことで、Salesforceのビジネス価値の最大化を目指す、特別なキャンペーンです。

本キャンペーンでは、本年10月末までの30日間、以下のサービスを無償で提供し、トライアル全般を支援します。

  • ADOCのSEによるお客様環境へのProvarの実装
  • お客様においてProvarによる自動テストの実行、テスト結果レポートの確認
  • お客様においてProvarによる自動テストの修正・拡張
  • 日本語マニュアルおよびQAサポートの提供など


トライアルの各プロセスのタイムスケジュールに関しては、お打ち合わせ等を通じ、事前に適用アプリケーションや自動化の範囲の決定、実装の準備や実行時間など、30日を基準にそれぞれの状況により適宜調整します。

■詳細やお申込み、お問い合わせページのURL:https://provar-adoc.com/campaign/240802-2/

Provarと製品構成について

Provarは英国Provar社が開発した、Salesforceプラットフォームにおいて最も支持を得ているE2Eテスト*の自動化ソリューションです。これはSalesforce向けに特別に設計された唯一のツールであり、直感的なアプローチの採用によって、開発・QA部門の担当者が導入後速やかに高度なテスト環境を構築できます。
*E2E(End to End)テスト:システムの正しい動作や適切なデータフローを、ユーザーの視点からシステム全体を通じて検証するテストのこと。

Provarは、Salesforceアプリケーションのテストにおけるあらゆる顧客ニーズをサポート。ローコードで直感的な操作とメンテナンス負荷を大幅に軽減するテスト自動化の構築により、開発環境へ統合された品質管理を実現することで、Salesforce運用に伴うテストのコストと専門スキルなどの課題を解決します。

■Provar製品サイトのURL:https://provar-adoc.com/



Provarは以下の製品機能から構成されています。

  • 「Provar Automation」・・・
    テストケース作成、実行、デバッグのためのテスト自動化機能
  • 「Provar Manager」・・・
    SalesforceのQA環境ための総合的なリポジトリ機能
  • 「Provar Grid」・・・
    クラウド環境下おけるテストの迅速な並列実行機能


リリースPDF

Salesforceの最新リリースに対応する、『Provar』の最新版を発表

Salesforceに特化した唯一のテスト自動化ツールの日本語版を提供開始

品質保証のための高度なテストソリューションを展開する株式会社アドックインターナショナル(本社:東京都立川市、代表取締役:小林 常治/以下ADOC)は、マーケティング・CRM・SFAや顧客サービスなどの領域で国内トップシェアを誇るSalesforceの最新メジャーバージョンアップであるSalesforce Summer ’24 リリースに対応する、『Provar(プロバー)』の日本語GA版「Provar Summer ’24 リリース2」の提供を開始します。

ProvarはSalesforceプラットフォームに特化した、業界唯一のテスト自動化ツールです。Salesforceのカスタマイズ等に伴うテストプロセスにおけるさまざまな課題を克服し、高度な自動化によって最新バージョンやアップデートに適応した高信頼・高品質なアプリケーションの早期リリースを可能にします。

■Provar製品サイトのURL:https://provar-adoc.com/

Salesforceはリリース版の回帰テストにProvarを利用

Salesforceは年3回予定されるアップデートとソフトウェアリリースのタイミングにおいて、UI/UX、フレームワーク、およびAPI等の更新に対応する複雑な回帰テストのためにProvarを採用し、自動テストを実装。ProvarはこうしてSalesforceの品質に深く関わるとともに、バージョンアップにも速やかに追随、対応しています。

また、Salesforceを企業ごとに異なる文化やビジネスプロセス、予算等の状況下で充分に使いこなすためには、積極的なカスタマイズとテストの自動化が必須となっています。その一方で、自動テストはアップデートのたびにメンテナンスを求められ、煩雑なテストケースのリワーク作業が発生しますが、ProvarはSalesforceに特化したテクノロジーでこのジレンマを解決。Salesforceが本来生みだす利益の最大化を支援します。

「Provar Summer ‘24 リリース2」について

本リリースの最も大きなトピックは日本語版(GA版)の正式サポートであり、Salesforce orgにおける下記の主要なコンポーネントを対象として、日本語(Salesforce言語設定/各種登録データ)を使用することができます。

  • Standard Lightning
  • Lightning Flexi pages
  • Visualforce components
  • Publisher Actions(Lightning, Classic Sales, and Console)
  • CPQ
  • FSL
  • Custom Org
  • NitroX
  • Dynamic Form and Einstein Search


Provarのテスト実行画面(上)、テスト結果表示画面(下)のサンプル



本リリースの主な追加機能:

  • Consolidating Test Execution Reports機能
    従来のExport Test Runメニューに新たにConsolidate test execution reports機能が追加されました。本機能を活用し、複数のテスト実行レポートをテストサイクルの包括的なレポートとして取りまとめることができます。ユーザーは、複数のテストケースを選択し実行することで、テストケースの実行を最適化し、より効率的にテストを進めることができます。

  • Provar Assistantの統合
    Provar Success Portalと呼ばれる、Provarユーザが利用できるポータルサイトにおいて、Provar専用のAIチャットボット「Provar Assistant」機能を提供しています。これを、Provar Managerの画面から直接使えるようになりました。

  • Test Cycle統合
    複数のTest Cycleを統合できるようになりました。今までは、テストステップをまとめる、またはテストステップをテストサイクルとしてまとめる、までを実行できましたが、今回さらに、複数のテストサイクルを取りまとめる、という処理が可能に。テストケースの管理・運用面で便利な機能追加となります。


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Salesforceのカスタマイズで起きる課題とテスト自動化の必要性【第2回】

Salesforceは、1999年にマーク・ベニオフによって設立されたセールスフォース・ドットコムが提供する顧客管理システムです。
日本国内では翌2000年4月にセールスフォース・ジャパンが設立されて、販売元となっています。
全2回の連載となる「Salesforce運用におけるテスト自動化の必要性」の第1回では、Salesforce開発環境とカスタマイズが重要な理由を解説しました。Salesforceの基本情報や特徴、開発環境、Salesforceでカスタマイズが重要な理由について解説した第1回はこちら

第2回となる本記事では、「Salesforceのカスタマイズで起きる課題とテスト自動化の必要性」と題し、Salesforceでカスタマイズをすることで起きる課題やSalesforce開発に必要なテスト、テスト自動化の必要性や課題について解説します。

テストの自動化を行うことで、業務効率化やヒューマンエラーの削減を期待できます。詳細についてわかりやすくお伝えします。

Salesforceでカスタマイズをすることで起きる課題

Salesforceでカスタマイズをすることで起きる課題は以下のとおりです。

  • システムの複雑化
  • テスト工数の増加
  • アップデート対応工数の増加

それぞれについて解説します。

システムの複雑化

Salesforceのカスタマイズを続けると、システムが複雑になりがちです。システムが複雑になると、システムの保守性が低下し、何か問題が発生した時に解決するまでにかかる時間も長くなってしまいます。

また、長年のカスタマイズによりシステムの全体像を把握している人が誰もいないといった問題も起こりがちです。

経済産業省が発表した『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』でも、複雑化したシステムによる国内経済の停滞や国際競争への遅れが「2025年の壁」として懸念されています。

テスト工数の増加

Salesforceに限ったことではないですが、システムに機能追加をする場合にはテストの実施が不可欠です。カスタマイズをすればするほど、テストケースも増加し、テスト工数がかかります。

自動化されたテストツールを活用することで、テスト工数を減らすことができますが、それでもテストには一定の工数が必要です。

アップデート対応工数の増加

Salesforceは年に3回アップデートが行われます。カスタマイズを行なった機能については、アップデートによってカスタマイズの修正や調整が必要になる場合があります。

特に、ApexやVisualforceで開発した部分は影響を受けやすいです。アップデート対応工数を最小限に抑えるために、リリースノートを確認しましょう。また、使われていないフローやApexコード、Visualforceは定期的に削除することも大切です。

Salesforceに必要な5つのテスト

Salesforceに必要な5つのテストは以下のとおりです。

  • 単体テスト
  • システムテスト
  • ユーザー受け入れテスト
  • 本番テスト
  • 回帰テスト

それぞれについて解説します。

単体テスト

単体テストは、エンジニアが作成したApexクラス、トリガー、Visualforceページなどの個々のコンポーネントが正しく機能するかどうかを確認するためのテストです。

Salesforceでは、Apexコードの単体テストカバー率が最低75%必要とされています。この基準を満たすことで、コードの品質を保つことができます。

システムテスト

システムテストでは、コンポーネント間の連携や、システム全体の動作を検証します。実際のビジネスプロセスをシミュレートし、データの流れや処理結果が期待通りであることを確認するテストです。

システムテストは、開発フェーズの終盤に行われるテストで、本番環境へのリリース前に実施されます。システムテストを正しく行うことで、システム全体の品質を担保することができます。

ユーザー受け入れテスト

ユーザー受け入れテスト(UAT)は、Salesforceのカスタマイズがエンドユーザーの要件を満たしているかどうかを確認するためのテストです。UATは基本的に開発の発注者側が実施します。

システムテストは開発者が行うテストなのに対し、ユーザー受け入れテスト(UAT)は発注者が行うテストとなります。

本番テスト

本番テストは、Salesforceで行ったカスタマイズが本番環境で正常に動作するかどうかを確認するためのテストです。本番テストでは、実際の本番環境にシステムをデプロイし、実データを使用してシステムの動作を検証します。

本番テストは、システムを本番環境で利用する前に行われる最後のテストです。本番テストでは、テスト期間中のユーザーサポートや、問題発生時の対応計画なども準備しておく必要があります。

回帰テスト

回帰テストは、Salesforceにカスタマイズ等の変更を加えた後、既存の機能が引き続き正しく動作することを確認するためのテストです。新しい機能の追加や既存の機能の修正など、システムに変更を加えると、意図しないバグが発生することもあります。

回帰テストの結果を元に、問題があれば修正することで、システムの品質を保つことができます。

テスト自動化の必要性

Salesforce開発を行う際には、テストの自動化がおすすめです。ここからはテストを自動化するべき理由について解説します。

  • リリースまでの時間を短縮
  • テストカバレッジの向上
  • ヒューマンエラーの削減
  • 回帰テストによる業務効率化

それぞれについて解説します。

リリースまでの時間を短縮

Salesforce開発を行う際にテストの自動化を行うことで、リリースまでの時間を短縮することができます。

また、テストを自動化することでビジネスニーズに迅速に対応することができます。コードを変更した際にはテストが自動で実行されるため、大きな手戻りが発生するリスクを抑えることも可能です。

テスト自動化ツールは24時間365日稼働させることができるため、業務時間外でも稼働できるのもメリットだと言えるでしょう。開発チームの生産性を向上させたい場合には、テスト自動化ツールの導入を検討してみてください。

テストカバレッジの向上

どのような機能を追加するかにもよりますが、ビジネス要件によっては影響範囲が非常に大きい開発をする必要が出てくるかもしれません。このような大規模な開発で手動テストを行おうと思っても、すべての機能を網羅的にテストすることは現実的ではありません。

テスト自動化を導入することで、テストカバレッジを向上させることができます。自動化されたテストスクリプトは、手動テストでは見落とされがちなエッジケースをも発見することもできるため、システム品質の向上も期待できます。

ヒューマンエラーの削減

ソフトウェアテストにおいては、非常に細かなデータの入出力や繰り返し作業が求められるため、手動ではどうしてもヒューマンエラーの発生を想定する必要があり、現場における高負荷の要因ともなっています。テストの自動化を行うことで、こうしたリスクを回避することができます。

また、テスト結果も機械が記録するため、テスト結果の解釈を誤るリスクも限りなく抑えることができます。

回帰テストによる業務効率化

Salesforceのカスタマイズは、1度開発したら終わりではありません。何か機能を追加した場合には、既存の機能の修正が必要となることも多いです。

回帰テストは、カスタマイズによるバグを特定するために不可欠ですが、手動での回帰テストは非常に時間がかかります。開発規模に対するテストの割合も大きくなるため、充分な工数を確保できず、その結果運用中のシステムやサービスに影響を及ぼす大きなトラブルにつながることも少なくありません。テスト自動化を導入することで、回帰テストのアジリティを改善するとともに、テストに費やす時間を大幅に削減し、業務の効率とサービスの品質を向上させることができます。

また、バグの早期発見も期待できるため、業務全体の生産性を高めることができるでしょう。回帰テストの実施や業務全体の負荷、サービスの品質に課題のある場合には、テスト自動化ツールの導入を検討してみてください。

テスト自動化の課題

ここまでテストを自動化するべき理由について解説しました。ここからは、テストの自動化を行った時に発生する課題について解説します。

  • 初期コストがかかる
  • メンテナンスコストがかかる
  • 自動化するテストの選定が必要

それぞれについて解説します。

初期コストがかかる

テスト自動化を導入する際の課題として、初期コストがあげられます。自動化ツールの選定、導入、テストスクリプトの開発には、一定の投資が必要です。

また、自動化されたテストスクリプトの開発には、専門知識を持つ開発者が必要であり、その労力と時間もコストとして考慮する必要があります。

メンテナンスコストがかかる

テスト自動化のもう一つの課題は、メンテナンスコストです。一度開発された自動化テストスクリプトは、システムの変更に合わせて修正が必要です。

また、自動化ツールのバージョンアップや、Salesforceのアップデートに伴い、同様の修正が必要になる場合もあります。

メンテナンスコストがかかることを正しく理解し、予算に組み込むようにしてください。

自動化するテストの選定が必要

テスト自動化を成功させるには、自動化するテストを選定する必要があります。テスト自動化ツールを導入したからといって、すべてのテストケースを自動化するのは好ましくありません。

UIの検証や一度しか実行されないテストケースは、自動化したとしてもメリットを感じられないでしょう。また、ツールの特性に応じた適用方式の検討は不可欠です。

テスト自動化ツールを導入する前に、自動化するテストの優先順位付けを行い、テスト自動化による投資対効果を最大化できる計画を立てましょう。

まとめ

第2回となる本記事では、「Salesforce運用におけるテスト自動化の必要性」と題し、Salesforceでカスタマイズをすることで起きる課題やSalesforce開発に必要なテスト、テスト自動化の必要性や課題について解説しました。

テストを自動化するべき理由は以下のとおりです。

  • リリースまでの時間を短縮
  • テストカバレッジの向上
  • ヒューマンエラーの削減
  • 回帰テストによる業務効率化

テストの自動化には「初期コストがかかる」「メンテナンスコストがかかる」「自動化するテストの選定が必要」などの課題がありますが、テストにかかる工数に課題を感じている場合には導入するメリットの方が大きくなるでしょう。

次の連載では、Salesforce特化のテスト自動化ツール「Provar」の特長について解説します。

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